型鍛造において金型費用が占める割合は、おおむね10%程度であると言われています。
この割合は、鍛造品の複雑化ということが時代の趨勢となりつつあるため、着実に増大していく傾向にあります。
一方、金型の寿命について考えますと、鍛造用金型は他の素形材分野(鋳造、ダイカスト、粉末合金等)の金型に比べて著しく短く、特に精密鍛造用の金型においては、極端に短命です。
従って型鍛造品の原価低減には型寿命の延長が極めて重要な課題であると考え当社では鍛造型の彫刻面等に特殊肉盛を施す溶接法、T・ANCを開発いたしました。
●Niを主成分とした特殊溶接棒を使用し、溶接し得る金型材の種類を選びません。
●すぐれた耐熱、耐摩耗性がありますので、通常の鍛造温度では磨耗が少なく、型冷却の必要性も少なくなります。
●ヒートチェックが発生しにくいので、一度この溶接を施した後は、彫刻面の彫り下げの際にヒートチェック等の割れの除去作業が不要となります。この為、新規の型からこの溶接を施工されましても尚、効果があります。
実例 |
例1 |
例2 |
従来型 |
5,000 |
8,000 |
特殊溶接型 |
20,000 |
40,000 |
効果 |
4倍 |
5倍 |
実例 |
例1 |
例2 |
従来型 |
5,000 |
10,000 |
特殊溶接型 |
100,000 |
150,000 |
効果 |
20倍 |
15倍 |